言い尽くせない感謝

自己啓発や聖書に関する事等掲載中。引用聖句:新改訳聖書©新日本聖書刊行会 英文聖句:New International Ver.

#大学

ドイツ国法学の研究と並行して、米国ステイト・アクション法理&デュー・プロセスの研究

E・W・ベッケンフェルデ先生の文献のうち、以下の翻訳文献も研究しはじめています。 E・W・ベッケンフェルデ(小山剛訳)「基本権理論と基本権解釈」ベッケンフェルデ(初宿正典訳)『現代国家と憲法・自由・民主制』風行社、1999年。 E・W・ベッケンフェル…

ベッケンフェルデによる峻別思考の基本権理論

C・シュミットの基本権論の研究と並行して、E・W・ベッケンフェルデの自由主義的基本権理論についても研究をはじめました。 ベッケンフェルデの基本権理論とは、「基本権の一般的性格、規範的目的方向、内容上の射程に関する、体系的に整序された見解」(注…

「カール・シュミットの」ではなく、「カール・シュミット流の」制度的保障論

昨年11月に制作しました「インターネット検索事業者による『検閲』と表現の自由」という論文で取り上げた問題に関して、具体的な立法政策を検討し憲法価値を実現する研究をするために、小山剛先生の文献『基本権の内容形成-立法による憲法価値の実現』を…

『自由と特権の距離――カール・シュミット「制度体保障」論・再考』など

石川健治先生の有名な文献について、研究を開始しようと思います。 『自由と特権の距離――カール・シュミット「制度体保障」論・再考〔増補版〕』(日本評論社、2007年) 先日このブログ http://blogs.yahoo.co.jp/kmdbn347/37237989.html にて、基本権理解に…

基本権理解における「峻別思考」と「非分別思考」

今夜は、基本権理解における「峻別思考」と「非分別思考」について研究していました。 ●峻別思考:「自由権と法律・法制度とを対立的に、あるいは異質のものとして捉える」(注1)見解。 ●非分別思考:「国家が制定する法律は、それが適切な内容である限り…

「基本権の内容形成ー立法による憲法価値の実現」について本格的に研究スタート

昨年11月に制作し終えた論文では、残念ながら力及ばず論述することができなかった「立法による憲法価値の実現」について、とりあえず第一歩を踏み出し始めました。 果たして、今後も私自身がこの研究テーマに携わるべきなのかどうかは分かりませんが、この…

『基本権の内容形成-立法による憲法価値の実現』が宝物になりました

決して無事ではなかったのですが、とりあえず卒業面接諮問が終わりました。 ご多忙の中、卒論制作の上で貴重なご助言等を賜った先生の他、もうお一人の先生からも今後研究する上での貴重なご質問等を賜り、本当に感謝いたします。 現在の率直な気持ちとして…

久しぶりに論文を最初から読み返しました

昨年11月に制作し終えた論文を昨夜再び読み返すと、特に、ステイト・アクションの法理に関する論述において、合衆国憲法修正14条(デュー・プロセス条項)での判例や論争を基にした規範の定立とあてはめが弱かったと実感しました。 もちろん、それ以外に…

基本権保護義務論における「過少保護禁止」の法的構造と統制密度

小山剛先生の『基本権保護の法理』(成文堂、1998年)90頁以下をもとに、先日は、過剰侵害禁止の三原則についてまとめました。 1.適合性の原則 侵害による基本権の制限は、被侵害者の基本権法益にとって適合的でなければならないものの、それに先行して、…

過剰侵害禁止の内実

では、今夜もいよいよ基本権保護義務論の研究の一環で、法的三極関係における「過剰侵害禁止」の内実についてまとめていきたいと思います。小山剛先生の『基本権保護の法理』(成文堂、1998年)では、90頁以下に記載されています。 大きくわけて、三原則が存…

基本権保護義務の「裁判的統制」を形成する二つの要素

今朝は、小山剛先生の『基本権保護の法理』(成文堂、1998年)、特に、84頁からの基本権保護義務の「裁判的統制」を形成する二つの要素についてまとめていきたいと思います。 事例として、第二次堕胎判決(1993年5月28日)と、オゾン決定(連邦憲法裁判所第一…

基本権保護義務における「過剰侵害禁止」の内実

過剰侵害禁止は、必要限度を超えた基本権の侵害を禁止する原則ですが、この「必要な限度の踰越は、いかなる相関関係の中で判断されるのであろうか」(小山剛『基本権保護の法理』成文堂、1998年、91頁)という問題について検討しています。 論文を通じた研究…

基本権保護義務の裁判的統制

少しずつではありますが、論文中心に法律(主に憲法)を研究することができることに感謝しています。 ここに至るまでには、数多くの学友や周囲の方々に支えられてきました。困ったときには、慶應大学通信教育部のスタッフの皆様に相談したこともありました。…

ネット規制に関する米国最高裁の判例

●インターネット検索事業者の表現の自由:グーグル・セーフサーチの考察 http://blogs.yahoo.co.jp/kmdbn347/34925021.html で記載した件や、わが国の青少年ネット規制法に大きく関係すると思われる米国最高裁判例が先日出ました。 Supreme Court deals deat…

過払い金返還訴訟における新しい判例-消滅時効の起算点

昨日1月22日、最高裁において、不当利得返還請求事件、わかりやすく言えば「過払い金の返還請求」における消滅時効の起算点に関する新しい判例が示されました。 「継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約が,利息制限法所定の制限を超える利息の弁済に…

私的自治の内容形成

わが国の民法においては、「私的自治の原則」があります。私が論文を通じて研究中のテーマ インターネット検索事業者の「検閲」と表現の自由 においても、私人であるインターネット検索事業者と一般市民の間につき、「私的自治」の問題を取りあげています。 …

Vertical Farming

I am very interested in the following articles. The Vertical Farm Project http://www.verticalfarm.com/ Vertical Farming: Apple Store Meets Greenhouse Meets Skyscraper http://blog.wired.com/wiredscience/2007/12/is-the-world-re.html Shanghai…

国家の基本権保護義務

今夜も、小山先生の『基本権の内容形成』の勉強です。 小山剛『基本権の内容形成 ― 立法による憲法価値の実現』尚学社、2004年、217頁以下より復習します。 先日記載しました通り、基本権保護義務論によると、国家は、国家、加害者である私人P1、被害者で…

基本権の内容形成 - 立法による憲法価値の実現

小山先生の文献『基本権の内容形成 - 立法による憲法価値の実現』尚学社、2004年を復習しはじめました。 卒業面接試験に備えて、昨年11月に提出させていただいた卒論も読み返しました。基本権保護義務論によると、国家は、国家、加害者である私人P1、被…

『イギリス法入門』&「God Save the Queen」

昨夜、睡魔と闘いながら田島先生の『イギリス法入門』を読んでいました。 実質的な第一ページには、「God Save the Queen」の楽譜が掲載されています。 イギリスには国歌が存在していないらしく、それに相当するのが「God Save the Queen」とのことです。 イ…

民営化と憲法上の問題 - Metzger教授の論文についての私見

ようやく、つい先ほど本年2008年の仕事に区切りをつけることができました。今年も数多くの皆様には、さまざまなご高配を賜り、心より御礼申し上げます。一年の最後の日の感想としては、昨年、一昨年と変わらない気持ちです。 ●2007年12月31日のブログ http:/…

Agency Law and State Action Doctrine

引き続きMetzger教授の文献の研究をしています。 最近は、「Agency」についての記述が強調されてきているように思います。 「Of particular importance is agency law’s approach to principal control. At first glance, agency’s insistence on principal …

民営化&ステイト・アクション法理&デュー・プロセス

民営化と憲法上の問題、さらにはステイト・アクション法理を研究する上で、Metzger教授の文献を日々読み進めています。 戦争や金融不安など、なにかと世界を騒がせていらっしゃるアメリカですが、それはそれとして、わが国における民営化問題の先駆者として…

「排他的国家事務」と「競合的国家事務」

民営化とステイト・アクション法理の問題を研究するにあたり、民営化そのものの憲法上の問題について、もっと深く研究する必要を感じます。 Metzger教授も以下で述べている通り、ステイト・アクション法理についても公私区分が最も難関な問題の一つだと解し…

毎朝&夜に時間をみつけては・・・

ステイト・アクション法理の文献を読んでいます。ようやく半分を超えました。 高慢にならず、毎日できることを着実に進めていきたいと思います。 ハレルヤ・コーラスの自習も、あと一歩です! "Pride goes before destruction, a haughtly spirit before a f…

民営化と憲法上の問題 - 新しいステイト・アクション法理の研究 その5

引き続き、Metzger教授の文献(「PRIVATIZATION AS DELEGATION」)の研究です。いよいよ既存のステイト・アクション法理へ鋭く切れ込みはじめます。 ”central question is how well current state action doctrine succeeds in ensuring constitutional acco…

民営化と憲法上の問題 - 新しいステイト・アクション法理の研究 その4

引き続き、Metzger教授( http://en.wikipedia.org/wiki/Gillian_E._Metzger )の文献 「PRIVATIZATION AS DELEGATION」の研究です。 なぜ、民営化が憲法上問題になるかという件につき、Metzger教授の以下の論述が端的に表しています。 「The danger is that…

昨夜はありがとうございました!

昨夜の法学慶友会の忘年会では、幹事役のEさんはじめ皆さんとお話できて、とても有意義な時間を過ごすことができました。Eさん、本当にありがとうございました。 また、二次会では、(男性の)Kさんに何から何までお世話になり、心より感謝します。 諸事情で…

法学慶友会にこの一年もお世話になりました

今夜は、日頃大変お世話になっている法学慶友会( http://keio-law.com/ )の忘年会です。さまざまな境遇の方の、さまざまなお話をうかがって勉強させていただくことができるので、法学慶友会の集まりはいつも楽しみにしています。もちろん、私が存じ上げな…

民営化と憲法上の問題 - 新しいステイト・アクション法理の研究 その3

今朝も、引き続き、Metzger教授( http://en.wikipedia.org/wiki/Gillian_E._Metzger )の文献 「PRIVATIZATION AS DELEGATION」の研究です。 民営化にはさまざまな形態があります。憲法上問題となることが多いのは、政府の政策(government program)を全て…