では法学部生として学士論文テーマを「インターネット検索と表現の自由」(グーグルを題材に)と決めた今回の私にあてはめて考えてみると・・・
「原典中心主義」については、言論の自由(合衆国憲法修正第一条)他でグーグルを訴えたキンダースタート事件など海外訴訟を、当然ながら英文で学ぶ。では「現場主義」については・・・
「サンノゼ連邦地方裁判所でのキンダースタート事件について、キンダースタート社と、グーグル社に直接インタビューする」
ということになるんですかね・・・大変そう(笑)。
●キンダースタート事件の概要
http://www.computerworld.jp/news/trd/43101.html
「一行でもオリジナルな文章があればOK」というようなことを慶應大学の前通信教育部長がおっしゃるくらい、どうやらオリジナルに近いことを論文にするのは難しい法学部の学士論文ですから、
「そこまで必要ないでしょう~」と自らを納得させる道を選択するか、
「ご指導してくださる先生がやる気になって下さるような論文にしなさい」という助言もいただいていますから、とことんがんばる道を選択するのか・・・
どうするのでしょうね、→→→今後の私は・・・(笑)
2006年のキンダースタート事件においては、
『数日前に、全米紙の「ニューヨーク・タイムス」に載った「我々はグーグルだ、どうぞ訴えてください」という挑戦的な記事によれば、グーグルの弁護士は、ニューヨークやサンフランシスコなどの著名な弁護士をかき集めた百名規模の全米の「ベストチーム」なのだという。これは、グーグルにとっても自らの根幹を脅かす裁判なのだと私たちは感じた。』
(NHK取材班『グーグル革命』172頁より)
とのことですから、キンダースタート社の主張だけでなく、「全米のベスト弁護士チームによるグーグル側の法的リアクション」を、やっぱり生できっちりと勉強したいところです。グーグルの問題を深く研究していたら、もしかしたら、グーグルの素晴らしさを再認識するかもしれませんしね。
『東京大学の小宮山総長は「グーグル革命がもたらす光と影。どちらの面についても、かつてないスケールで人類に影響を与えることになるだろう」「あらゆる技術には光と影がある。グーグルは、その落差がかつてないほど大きいのかもしれない。そこに僕らは不安を感じる。なぜなら、人間の脳、人間の知に直接関係するからだ。爆薬が作れるぐらいの話とはわけが違う」』
(NHK取材班『グーグル革命』236頁より)
『東京大学の奥平康弘名誉教授(憲法・言論法)は、グーグルという私企業が情報を選別していることにもっと気を止めるべきだと指摘する。「マスメディアは第四の権力ともいわれるが、グーグルという企業は、これまでの権力概念では捉えきれないような存在だ。現代の表現の自由の問題は、こうした権力的な私的機関に反市民的、反社会的な行為があった場合、国家がもう少し大胆に前にでていくべきかどうかが問われており、グーグルによって表現の自由がうまく機能しているのかを見極めることが重要だ。グーグルによる情報の選別が、何によって支えられているのか、今後の憲法学が切り込むべきテーマだろう」』
(『グーグル革命』NHK取材班、2007年 232頁より)
・・・などと皆様おっしゃっているし、私の卒論テーマについて憲法の先生方にご相談すると、「新しい分野の問題だから、参考文献も少ないし大変だよー」という前提付ですが、「なかなかおもしろいじゃないか~」ともおっしゃってくださっているので、もしかしましたら私はがんばってしまうかもしれません。
しかし、それと並行して・・・卒業に必須の「刑法総論」試験に合格しないとだめですね~
自分の実力に背伸びせず、普段の勉強をおろそかにせず着実に研究を進めていきたいと思います。
”But each one is tempted when, by his own evil desire, he is dragged away and enticed.
Then, after desire has conceived, it gives birth to sin;
and sin, when it is full-grown, gives birth to death. ” (James 1:14-15)
「人はそれぞれ自分の欲に引かれ、おびき寄せられて、誘惑されるのです。
欲がはらむと罪を生み、
罪が熟すると死を生みます。」