言い尽くせない感謝

自己啓発や聖書に関する事等掲載中。引用聖句:新改訳聖書©新日本聖書刊行会 英文聖句:New International Ver.

駒村圭吾先生の 「『視線の権力性』に関する覚書」

 ほぼ一日、電車であちらこちらに移動していましたので、電車に乗車中の時間を利用して、駒村先生の文献を研究させていただきました。

駒村圭吾「『視線の権力性』に関する覚書」慶應義塾大学法学部編『慶應法律学 公法機戞雰椿羌曾梁膤惱佝撚顱2008年)

 この文献では、プライヴァシーの問題について、主にアメリカ合衆国憲法修正第4条におけるプライヴァシーの保護範囲を確定する基準について連邦最高裁判例の展開(ハーラン・テスト法理)を考察した上で、科学技術の進歩により生まれたコンピュータ技術・通信技術も含めて「視線の権力性、私的領域の空間特性、プライヴァシーの身体性」(前掲317頁。)に関して論述しておられます。

 「ハーラン・テスト法理」とは、1967年の Katz v. United Statesでなされたハーラン裁判官(John Marshall Harlan II)の賛成補足意見(Justice Harlan's concurrence)に由来しているようです。

●KATZ v. UNITED STATES, 389 U.S. 347 (1967)
http://www.enfacto.com/case/U.S./389/347/

 上記判例におけるハーラン裁判官の賛成補足意見中のいわゆる「ハーラン・テスト」については、
”26. Mr. Justice HARLAN, concurring.”
以下において、次の通り記載されていますね。

”first that a person have exhibited an actual (subjective) expectation of privacy and, second, that the expectation be one that society is prepared to recognize as 'reasonable.'”


 最近、特に問題視されているグーグル社によるストリートビューに関して法的諸問題を考察する上で、駒村先生の上記文献での論述は大変参考になると思いました。

 卒業論文「インターネット検索事業者の『検閲』と表現の自由」でも、駒村先生の文献『ジャーナリズムの法理―表現の自由の公共的使用』(嵯峨野書院、2001年)での「多様な情報流通という公益に奉仕する自由」論が大変参考になりました。駒村先生は、現在海外で研究活動をしておられると思いますので一度もお目にかかったことはありませんが、ひそかに感謝している次第です。


 ところで、最近はそれなりに仕事が忙しいのですが、それ自体は大変ありがたいと思うとともに、こういったときにこそ、聖書に記載されているソロモン王による以下のメッセージをもとにしっかりと自省したいと思います。


「仕事が多いと夢を見る。ことばが多いと愚か者の声となる」(伝道者の書5:3)

「夢が多くなると、むなしいことばも多くなる。ただ、神を恐れよ。」(同5:7)

「金銭を愛する者は金銭に満足しない。富を愛する者は収益に満足しない。これもまた、むなしい。」(同5:10)

「軽々しく心をいらだててはならない。いらだちは愚か者の胸にとどまるから。」(同7:9)

「今あることは、遠くて非常に深い。だれがそれを見きわめることができよう。(同7:24)

「愚か者はよくしゃべる。人はこれから起こることを知らない。
 これから後に起こることを だれが告げることができよう。」(同10:14)

「知恵ある者が口にすることばは優しく、愚か者のくちびるはその身を滅ぼす。」(同10:12)

 
 伝道者の書については、栄華・栄光・富を得た偉大なソロモン王が記したものとされていますが、私にとっては、以下のメッセージも印象的です。

「実に神から離れて、だれが食べ、だれが楽しむことができようか。
なぜなら、神は、みこころにかなう人には、知恵と知識と喜びを与え、罪人には、神のみこころにかなう者にわたすために、集め、たくわえる仕事を与えられる。これもまた、むなしく、風を追うようなものだ。」
(伝道者の書 2:26)

 

The quiet words of the wise are more to be heeded than the shouts of a ruler of fools.
Wisdom is better than weapons of war, but one sinner destroys much good.
(Ecclesiastes 9:17-18)

知恵ある者の静かなことばは、愚か者の間の支配者の叫びよりは、よく聞かれる。
知恵は武器にまさり、ひとりの罪人は多くの良いことを打ちこわす。
(伝道者の書 9:17-18)