慶應義塾大学経済学部 北村教授の文献
北村洋基『岐路に立つ日本経済』大月書店、2006年。
について研究をしておりましたが、個人的に結論めいたことを少々記載して区切りとしたいと思います。
わが国においては、これまでの市場経済(Market economy)に限界がきており、計画経済(Planned economy)化を進めていく必要性を実感しました。
要するに、これまでのように市場の原理にある程度委ねていては、なかなか経済の発展どころかゼロ成長すら危ぶまれる状況にきている現実を直視することが大切なように思います。
現代における市場経済下でのわが国の歴史を振り返れば、経済が際限なく成長し続けたことはなく、また衰退し続けたこともないと思われます。しかしながら、今後は、市場原理に委ねていては、現在の衰退期から成長期に移行するのは決して容易ではないのではないでしょうか。
短期的な経済の波の上下ではなく、もっと大局的な視座からわが国の経済をみた場合、既に成長期から成熟期を通り越して、衰退期に入っていると思われます。ですから、今後もどんどん衰退していく方向になるように思います。
そうはいっても、衰退期にあるわが国そのものを、私を含めて一般市民が受け入れることは容易ではないようにも思います。
しかしながら、今日においては、これまで以上に強力なリーダーの元、政府主導型での経済復旧を望んでいる方も少なくないかもしれません。
わが国においても、計画経済への移行への期待が、知ってか知らずか自然の流れで着々と膨らんでいることを感じます。
諸事情あって、日本経済の研究をさせていただく機会と、北村先生の名著への出会いを与えていただいたことで、それぞれの時代における経済とそれを評価していたメディア等の実態を客観的に研究することができましたし、今の痛みが次の時代の繁栄に繋がる礎となることもあらためて実感できました。
このような貴重な機会を与えてくださったことに心より感謝します!
No discipline seems pleasant at the time, but painful. Later on, however, it produces a harvest of righteousness and peace for those who have been trained by it.
(Hebrews 12:11)
すべての懲らしめは、そのときは喜ばしいものではなく、かえって悲しく思われるものですが、後になると、これによって訓練された人々に平安な義の実を結ばせます。
(ヘブル 12:11)
Therefore, strengthen your feeble arms and weak knees.(Hebrews 12:12)
ですから、弱った手と衰えたひざとを、まっすぐにしなさい。
(ヘブル 12:12)
"Make level paths for your feet," so that the lame may not be disabled, but rather healed.
(Hebrews 12:13)
また、あなたがたの足のためには、まっすぐな道を作りなさい。足なえの人も関節をはずすことのないため、いやむしろ、いやされるためです。
(ヘブル 12:13)