昨日もありがたいことに教会に集うことができ、牧師先生のメッセージなどを通じて、この未曾有の経済不況や混迷する政治状況下において、生きていくための大切なことを教えていただきました。
明日、明後日、近い将来について希望や目標を持ったり、ビジネスで利益を得ることは決して悪いことではないですが、まずは今日、周囲の方々等の支援により普通に暮らすことができることに感謝せず、「もっと、もっと」何かを得たいという欲望が高まりすぎることで墓穴を掘ってしまい、ある時突然のように思えるが必然として、破綻を迎えてしまうというようなことをあらためて実感しました。
たまたま昨夜、夜9時くらいからTVをつけたところ、NHKスペシャルで「プーチンのリスト」について取り上げた大変興味深い番組を観ることができました。上記と同様、「もっと、もっと」と富を追求する結果、実質的に自らの自由が奪われてしまったインベスターズについてフォーカスするとともに、ロシア政府の底力を思い知るところとなりました。昨年ロシアについて研究する講義を受講していたこともあり、ロシアの現状について多少は理解することができたように思います。
なお、この番組でフォーカスされたインベスターは、マイケル・ダグラスと、チャーリー・シーンが演じた名作『ウォール街』を観て、絶対証券マンになりたいと思ったらしいのですが、私もかつて何度かこの映画(ビデオ)を観る機会がありましたが、チャーリー・シーンのお父さん役の名台詞から、私は証券マンにはなれないし向かないなと思ったものです。同じ事象と遭遇しても、多様な思想や意見が生まれ、流通するものだとあらためて思いました。
かくいう私も、現在は仕事はもちろんのこと、ドイツ憲法について研究し始めていることから「もっと、もっと」がんばらなくてはならない想いも小さくありません。しかしながら、上記で指摘されたことを鑑み、まずは、今日という日を与えていただいたことに感謝するとともに、現在目の前にある仕事が今の私自身の実力に最適な仕事であるということを喜び、さらには学問についても自分の実力に背伸びすせず、あまりにも「もっと、もっと」という想いで猪突猛進することなく地に足をつけて暮らしていきたいと思います。
"Praise the LORD, O my soul, and forget not all his benefits" (Psalm 103:2)
「わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何ひとつ忘れるな。」(詩篇103:2)